カメのひとりごと

ニホンイシガメのカメ子が、カメ目線でとらえた人間社会をおもしろおかしく書いています。

2022-01-01から1年間の記事一覧

第164話 鬼の居ぬ間に洗濯

最近、奥さんは朝早く外出して夜遅くまで帰ってこない。 とうとう我が家にも物価高の影響が出て、奥さんもパートで働き始めたのだろうか? 我が家の家計は、果たして大丈夫なのだろうか? 吾輩とカメ輔が、また里子に出されたらどうしょう?とても心配だ。 …

第163話 脱走未遂

今日、吾輩はあることを決心し、実行することにした。 そして、しばらくすると、突然、家中に「キャー」というけたたましい叫び声が鳴り響いたのである。 なんだ?なんだ?いったい、何が起こったのだ! 吾輩が、何のことやらわからないでいると、主人が吾輩…

第162話 悪魔のささやき

吾輩は、夢にみていたご先祖様との会見が実現し、なんだか心がウキウキして、今日は、何か良いことが起こりそうな気がしてきた。 すると、主人がおもしろいことを言いながら吾輩に近づいてきたのである。 主人:おい、カメ子。ワシとにらめっこをしないか? …

第161話 お彼岸Part2

今回の話は、いよいよ佳境に入ります。 読者の皆様 どうぞ、お楽しみください。 棟梁:さあ、このブドウを食べてみなさい。ほろ酔い気分で良い気持ちになるよ。 (カメ子:えっ、その正体はブドウだったのか) 吾輩は、棟梁に勧められるがままブドウをかじっ…

第160話 お彼岸Part1

吾輩が昼寝をしていると、辺り一面が白いモヤに覆われて、何も見えなくなってきた。 そして、次第にモヤが消えていき、その向こう側には、いつもの光景が広がっている。いったい、ここはどこだろう? よく周りを見渡すと、目の前には幅が約30m位の川が流…

第159話蝉しぐれPart2

*この写真は、好奇心旺盛なカメ子がセミを覗いているところです。 ついに、ユッカ姉さんの話は、佳境を迎えた。 さあ、第159話の始まり、始まりだよ。 セミ:私は、地上に出てから今日で3日目、残りの命が、あと4日間しかないの。 それに比べ、「カメ…

第158話 蝉しぐれPart1

8月某日、僕(カメ輔)は、いつものようにベランダを探検していた。 ふと、ユッカ姉さんを見上げると、葉っぱの一部が上下に揺れていたのである。 僕が「何だろう?」と凝視すると、そこには、僕が今まで見たことがない生き物がいた。 ユッカ姉さんも、僕に…

第157話 落日

8月某日吾輩は、主人が水槽の掃除を行っている間、いつものようにベランダを探索していた。 すると突然、吾輩の目の前にトングで挟まれたカメ輔が現れた。 この光景は、いつかどこかで見たことがあるような光景だった。 そして、主人は、カメ輔を吾輩の目の…

第156話 テレパシー Part2

吾輩が予感していた良い出来事は、スイカだけで終わりではなかった。 スイカを食べた後主人が、吾輩の目の前に得体のしれないチューブ状の物を差し出し、ハサミで、そのチューブを切った。 すると、その切り口からは、ニョロニョロとしたゼリー状の柔らかい…

第155話 テレパシー Part1

ある日の朝、吾輩はいつものように水が入った水槽で寝ていると、主人がやって来た。 そして、それぞれの水槽を覗き込みこう言った。 主人:おい、カメ子、カメ輔、元気か? そして、吾輩とカメ輔の様子に変わりがないことを確認した後、いつものようにマメ(…

第154話 おしゃべりトマト Part2

この写真に写っているのは、カメ子です。カメ輔との違いがわかるかなぁ? さあ、第153話の続きが始まるよ! トマト:私達植物は、昼間、空気中のCO2を取り込んで、地球温暖化を防ぎ、そして、O2を出してあなた達動物に綺麗な空気を提供しているのよ。 …

第153話 おしゃべりトマト

6月某日、僕(カメ輔)は、いつものようにベランダを探検していた。 ふと、向こう側を見ると、プランタに植えられている植物があり、その植物には、黄色い花がたくさん咲いていて、いくつかの実が成っていた。 その時、僕はあることを思い出した。 カメ輔:…

第152話 未来からの訪問者(Part2)

カメ子の子孫は、しばらく経ってから、再びみんながあっと驚くような凄い話を始めた。 (早速、前話から気になっていた“あれ”が登場するようです) 吾輩は、かなり難解な部分があるかもしれないので、聞き耳を立てて聞くことにした。 カメ子の子孫:私の話を…

第151話 未来からの訪問者(Part1)

白いモヤの向こうから、突然黒い影が現れた。 いったい何者だろう?と一瞬、恐怖を感じたが、それは、見覚えがある、親しみのある形をしていた。 そして、その黒い影が徐々に近づいて来て、ついに吾輩の前で立ち止まった。 すると、突然、謎の生物にスポット…

第150話 フィアンセ

5月のある日、吾輩とカメ輔がベランダで遊んでいると、右上空から、見覚えのある鳥2羽が飛来し、吾輩の目の前に降りてきた。 とその時、その様子を見ていた主人が奥さんに、話し始めたのである。 主人:おい、見たか?鳩が2羽ベランダに飛んで来たぞ。し…

第149話 Present

5月のある日、吾輩はいつものように隙間時間(本当は、ずっと暇なのだが)を利用して、主人と奥さんの話しを盗み聞きすることにした。 奥さんは、吾輩をチラッと見た後、主人に訳の分からぬ話をしようとしていた。 奥さん:ああ~今日は、「母の日」※1だわ…

第148話 鼻鉄砲

吾輩は、相変わらず暇だったので、主人と奥さんの話を盗み聞きすることにした。 でも、今日の主人は、何か悩み事がありそうな表情をし、パソコンで仕事をしているようである。 そして、奥さんにこう言った。 主人:ワシは大きな間違えをしてしまったみたいだ…

第147話 リアリスト

昨日、吾輩はカメ輔と一緒にベランダで遊んでいた。 すると、突然上空から謎の鳥が飛来し、吾輩の近くに降り立った。 色からして、あのにっくきカラスではないようだ。 いったい何の鳥だろう?と思ったが、それは、いつかどこかで見たことがある鳥だった。 …

第146話 桜吹雪

桜吹雪の中を探検しているカメ輔です。 今日は、朝からなんだかウキウキしている。 えっ、いったいどうしてかって? それは、昨夜、主人と奥さんの話しを聞いたからだ。 話しの内容は、吾輩とカメ輔を近くの公園に連れて行ってくれるという内容だった。 そし…

第145話 冬眠明け前線

3月某日、主人が奥さんに何か話しかけている。 今日も暇をもてあましている吾輩にとって、いつものように二人の会話を聞くことは、楽しみのひとつになってきた。 今回は何の話しかなぁ?楽しみだなぁ。 早速、主人が何かを悟ったかのような顔をして話し始め…

第144話 怒りの抗議

今回は僕(カメ輔)がナビゲータになって話を進めることにするよ! 主人が夕方帰宅し、「ただいま、今帰ったよ」と言うと、早速、カメ子兄ちゃんの水槽に向かって進んで行った。 そして、水槽を覗き込み、カメ子兄ちゃんの姿を見て驚いた。 「カメ子、なんで…

第143話 ウクライナ侵攻

3月のある日、吾輩とカメ輔がベランダで遊んでいると、突然、ユッカがカメ輔に話しかけてきた。 吾輩は、2人の会話をそっと聞くことにした。 ユッカ:ロシアがウクライナに侵攻したらしいよ。両国は兄弟の国らしく、私のような植物には考えられないことだ…

第142話 自我のめざめ

(カメ輔の写真だよ!) 今日も主人 と奥さんが、面白い話をしているようである。 いつものように、奥さんが話して、主人が聞き役だけどね!吾輩は、いつものことだが、今日も何もすることがないので、二人の話をじっくり聴くことにした。 奥さんの話は、こ…

第141話 定年退職

2月のある日奥さんは、YouTubeに熱中している主人に何か話しかけていた。 しかし、主人は、「う~んう~ん」と、相変わらず、空返事で答えていたのである。その様子を見ていた吾輩は、今日もおもしろい話を聴いてみたいと思い、耳を傾けることにした。今回…

第140話 Olympics

ある日の午後、奥さんは、ふみ机の前に座りパソコンで何か調べものをしているようである。 そんな奥さんに向かって、主人が何か話しかけようとしている。吾輩は、そんなことをして大丈夫なの?2人の間に何かが起こりそうな気がしてなんだか心配になってきた…

第139話 地震アラート

令和4年1月22日午前1時8分、吾輩は大きな揺れを感じて目が覚めた。 深夜まで、主人のYouTube視聴に付き合っていたが、そろそろ眠くなってきたので、ちょうどうたた寝をしていたときだった。 すると、突然、部屋全体が左右に揺れ始め、水槽の水も大きく…

第138話 Compassion

ある日の午後、奥さんがスマホで誰かと会話をしていた。 今日の吾輩は、これといってすることもないので、奥さんが誰かと話しているのを聴くことにした。 すると、奥さんは、会話の途中でクスクスと笑い、また、ある時は大笑いをしていたのである。 そして、…

第137話 航行の自由作戦

今日は、冬にしては温かくとても穏やかな天気だったので、奥さんが吾輩とカメ輔をベランダに出し、水槽の掃除をしてくれた。そして、どういうわけか、奥さんは、すぐ部屋の中に入っていったのである。 吾輩も、ベランダにいるのだからカメ輔のお守りをする必…

第136話 怪我の功名

今回も僕、カメ輔がナビゲータで話を始めるよ! なぜか、主人は、最近僕を虐めて楽しんでいるように見える。 前回でお話したとおり、僕が階段から落ちても助けてはくれなかったからなぁ。 そして、今度もまた何か嫌なことが起こりそうな予感がしてきた。 冬…

第135話 階段落ちPart2

さあ、前話の続きを始めるよ! 読者の皆様、準備はいいかえ? 第135話「階段落ちPart2」のはじまり、はじまり。 僕は、突然、記憶が飛び、頭の中が真っ白になってしまった。 しばらくして、意識が回復すると、頭と顔に、今までに経験したことがないほど…