カメのひとりごと

ニホンイシガメのカメ子が、カメ目線でとらえた人間社会をおもしろおかしく書いています。

第184話 未来からの訪問者 (若返りシールPart2)

 白いモヤの向こう側から、突然、謎の黒い影が現れた。

奥さんは、「あなたは、いったい誰?」と大きな声で叫んだ。

奥さんは、強い恐怖心を感じたが、それは、どこか見覚えのある姿をしていた。

そして、その黒い影が徐々に近づき、ついに奥さんの目の前で立ち止まった。

すると、突然、謎の黒い影にスポットライトがあたり、その正体があらわになった。

なんとその謎の黒い影の正体は、カメであった。

そして、奥さんは、そのカメに尋ねてみた。

奥さん:あなたは、いったい誰なの?

すると、そのカメからビックリするような発言が飛び出してきたのである。

謎のカメ:あなたとは、昨日お会いしましたが、お忘れのようですので、もう一度、自己紹介をしたいと思います。

奥さん:あらっ、そうだった?

昨日、私の夢の中に出てきたカメは君だったの!

謎のカメ:私は、あなたの家で暮らしているカメ子の子孫で、カメ子と申します。

私は、30世紀の未来からやって来ました。

(詳細は、第151話 未来からの訪問者Part1を見てください)

あなたの家で暮らしているカメ子は、私の御先祖様で尊敬しています。それで、本人に了解を取り、私は、カメ子という名前を拝借させて頂いております。

実は私の御先祖様から、「奥さんがあることで思い悩んでいる。何とかしてくれないか」と言う相談を持ち掛けられました。そこで、微力ながらお手伝いさせて頂きたいと思い、夢の中でお目にかかることとなりました。

奥さん:30世紀のカメ子の子孫の登場にびっくりして頭の中が真っ白になり、この後、何を言っていいのかわからなくなってしまった。そして、しばらくして落ち着いたので、カメ子の子孫に尋ねてみた。

奥さん:カメ子が言った私が思い悩んでいることとはいったいどんなことなの?

すると、子孫が言った。

30世紀の子孫:奥さんは、変形性膝関節症で悩んでいるそうですね!御先祖様は、「何とかしてやってくれないか」と言っていました。

そこで、私は「若返りシール」をご用意しました。30世紀では、このシールが薬局のようなところで簡単に買えるのです。もちろん、犯罪等の悪いことに使用する場合は、売ってはいけないことになっています。

話を戻しますが、このシールを体に貼ると、その人の体の一部が、その当時の若い体に戻ることができるのです。

例えば、「若返りシール18」を貼ると、その人の18才当時の体に戻ることができます。あなたは18才の時には、まだ、変形性膝関節症になっていなかったので、シールを貼った時点で、変形性膝関節症は消失してしまうということです。

もちろん、18才当時の体に戻れるので、膝関節以外の臓器も若返ることができます。

しかし、脳と髪の毛と皮膚だけは、どうしても若返ることができません。

そして、もうひとつ大切なことは、シールの有効時間は限られているということです。しかも、遡及年が大きければ大きいほど、その有効時間は短くなるのです。

例えば、10年遡るとその効果は10日間で、20年遡ると効果は5日間となるのです。

あなたの足の裏をちょっと見てください。

奥さん:自分の足の裏を見た。すると、そこには、「若返りシール18」が貼られているではないか。

謎のカメ:あなたは、「若返りシール18」を足の裏に貼り付けて病院に行きましたね!その効果はいかがでしたか?

奥さん:カメ子の子孫の話にはついていけず、しばらくの間放心状態だった。そして、急に眠気がしてきて、とうとう眠ってしまったのです。

すると白いモヤの向こう側から、主人の声が聞こえて目が覚めた。

あれっ、今までの出来事は夢だったの?「若返りシール18」は本当にあるのかなぁ?いったいどうなっているの?しばらくしてから、あることを思いついた。

奥さん:確か「若返りシール18」は、足の裏に貼っていたはずだわ。と思い出した。

そして、自分の足の裏側を見た。すると、シールが貼ってあるではないか。私は、嬉しくなり、急に水槽の中にいるカメ子と話しがしたくなった。

奥さん:カメ子、私の体のことを心配してくれてありがとう。「若返りシール18」を貼ってもらったら足の調子がとても良かったよ。これからもシールが必要な時は、あなたの御先祖様に頼んでね。

ところが、カメ子は、「若返りシール18」が、いったい何のことだかさっぱりわからない様子で、ただ、「うん、うん」とうなずくだけだった。

そして、「奥さんが昨日から、訳のわからないことを言っている」と一人で呟いていたのです。

こんなやりとりのあった3日後、奥さんの足の裏に貼られていた「若返りシール18」は消えてなくなっていたそうです。そして、これを境に奥さんのへ膝関節は以前の状態に戻ってしまったのです。その後、奥さんは整形外科病院に行き、先生からこっぴどく怒られたそうです。

先生:おい、どうした?この前は見違えるほど、足の状態が良かったのに。今日は、以前の悪い状態に戻っているじゃないか。ワシが「家でやれ」と言った体操をちゃんとやっているのか?この病気は、自分で治していかなきゃ一生治らない病気なのだぞ。

こう先生から怒られた奥さんは、二度とカメ子の子孫に「若返りシール18」を貼ってとお願いすることはなかった。

将来若返りができるようになればいいですね!

 

 

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