カメのひとりごと

ニホンイシガメのカメ子が、カメ目線でとらえた人間社会をおもしろおかしく書いています。

第156話 テレパシー Part2

 

 吾輩が予感していた良い出来事は、スイカだけで終わりではなかった。

イカを食べた後主人が、吾輩の目の前に得体のしれないチューブ状の物を差し出し、ハサミで、そのチューブを切った。

すると、その切り口からは、ニョロニョロとしたゼリー状の柔らかい物が飛び出し、究極のいい匂いがしてきた。その匂いは、吾輩が大好物のエビの匂いであった。

そして、それが吾輩の目の前まで近づいてくると、無意識のうちに飛びつき、むさぼるように食べた。

「この世には、こんなに美味しい食べ物があったのだなぁ」と思い、チュ-ブに入った

エビ風味の食べ物を完食してしまった。

そして、その様子を見ていた主人が言った。

主人:おい、カメ子、お前は、すでに知っているかもしれないが、これが、2人(奥さん)との会話の中にでてきた、「カメ〇〇」という餌だよ。どうだ。美味しいだろ。

お前の食べる姿を見ているとわかるけどね。

吾輩は、思わずハッとした。主人のご明察のとおり、吾輩が秘かに一度で良いから食べてみたいと思っていた逸品だったのだ。

主人が、吾輩の気持ちをよく理解してくれていたので、改めて感服した。

ところが、しばらくして吾輩の主人に対する敬服の念を覆す出来事が起きた。

それは、主人が水替えの時に水を入れるのを忘れ、6時間も水を入れてもらえず、無性に喉が渇いていた時であった。

ついに、吾輩は喉の渇きに我慢ができなくなり、「いつ水槽に水を注いでくれるの?」と怒り狂い、カリッカリッと顎を鳴らして主人に訴えたのだった。

すると、カメ輔も同様に喉が渇いていたようで、水槽の中をうろうろし、ガタガタと大きな音を立て暴れまくっていたのである。

ところが、吾輩とカメ輔が猛烈に抗議していたにもかかわらず、主人は馬耳東風の様子であった。

すると、その様子を見ていた奥さんが、ついに、主人に向かって、話を始めたのである。

奥さん:カメ子とカメ輔が、「水は、まだ入れてくれないの?」と言っているわよ。

すると、主人はようやく気が付き、「あっ、忘れていた。カメ子、カメ輔、ごめん。ごめんな」と言うや、すぐ立ち上がり、バケツで水槽に水を注ぎ込んでくれたのである。

吾輩はその様子を見ていて、ある意味ホッとした。

主人は、いつの間にか、いつものどこか抜けたのんびり主人に戻っていたのである。

だって、いつも主人が、吾輩の気持ちを見通していたら、息が詰まるよね!

この時、吾輩はふと思った。

カメ子:相手の気持ちを理解することができるこの能力とは、もしかして、人間以外の地球上の生物が使っているあのテレパシーのことかもしれない。

そして、主人以外に奥さんも、このテレパシーを使っているかもしれないなぁ。

 

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【後記】

 その夜、カメ子は、早速夢の中にあの子孫を呼び寄せ、主人と奥さんは、「本当にあのテレパシーを使っているのか?」と聞いたのです。

すると、子孫は、こう答えた。     

子孫:主人や奥さんは、ちゃんとテレパシーを使っています。だから、ご先祖様(カメ子)と主人や奥さんが思っていることが一致しているのです。

ところが、残念ながら、人間はそのことに気付いていないのです。私達動物は、一緒に暮らしていると、人間が思っていることがある程度わかるでしょ。同様に人間にも理解出来ているのです。それが、テレパシーというものです。

しかし、人間達は、それがテレパシーだとは認識していません。ただし、テレパシーといっても、この程度のものは、奥深いテレパシーの入門編に過ぎませんね。

読者の皆様へ

ペットと一緒に暮らしていると、自然とペットの気持ちが理解できるようになるのではないでしようか?是非、積極的にペットと会話してください。彼らは、いつでもそれを待っていると思いますよ! 

 

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