カメのひとりごと

ニホンイシガメのカメ子が、カメ目線でとらえた人間社会をおもしろおかしく書いています。

第136話 怪我の功名

 

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  今回も僕、カメ輔がナビゲータで話を始めるよ!

なぜか、主人は、最近僕を虐めて楽しんでいるように見える。

前回でお話したとおり、僕が階段から落ちても助けてはくれなかったからなぁ。

そして、今度もまた何か嫌なことが起こりそうな予感がしてきた。

 

冬にしてはとても暖かいある日の午後、主人は、僕とカメ子兄ちゃんをベランダに出し、甲羅を洗ってくれた後、水槽も洗浄してくれた。

その後、僕は水槽に戻され、主人が水を入れてくれることを心待ちにしていた。

しかし、待てど暮らせど、水を入れてくれないのである。

いったい、どうしたのだろう?

主人が、ボケて水を入れるのを忘れてしまったのか?

それとも、意図的に水を入れないようにしているのか?

もしかして、「階段落ち」に続き、また、僕に試練を与えているのだろうか?

いや、唯単に、僕をいじめて楽しんでいるのか?とか、いろいろ考えてしまい、

僕は、心配になってきた。

ところが、こんな大事な時に、僕の身体に異変が起きてきたのである。

突然、もの凄い喉の渇きと、食欲に襲われたのである。

僕は、さっきまで、水槽の下に沈んでいたふやけたマメがないか?

(あるはずないよなぁ。さっき、水槽を洗ったばかりだからなぁ)

水槽に溜まった水はないか?周囲を探してみたが、やはり無かった。

「どうしよう?」と、思っていた時、突然、僕の頭上に主人の顔が現れ、

そして、言った。

主人:あれっ、水が入っていない。カメ輔、ごめん。ごめんなぁ。

他の野暮用で忘れていたみたいだ。

僕は、「やっぱりそうだったのか」と思っていると、今度は、主人が変なことを言い出したのである。

主人:カメ輔、さっきまでマメをやっても食べなかったのに、

今は、どうしてマメを探しているのか?

そして、主人は、あることを閃いた様子で、次のように言った。

主人:もしかして、水槽の水を抜いたことで身体が温まり、食欲が出てきたのかもしれないなぁ。

しばらくしてから、あることを悟ったかのように喋り出したのである。

主人:カメ輔の両手に白カビが生えているのが、いつも、気になっていて、乾燥させたら治るかもしれないと思っていた。う~ん、もしかしたら、ワシのうっかりミスが、(苦笑しながら)とんだ「怪我の功名」になるかもしれないね。

あっ、カメ子兄ちゃんがいつも言っている、主人の訳の分からない四字熟語が飛び出した。

そして、主人が僕の身体のことを気にかけてくれていたことを、うれしく思う一方で、どうして僕のお腹が物凄く空いてきたのか?

患部を乾燥させたら、白カビは治るのか?

今回は、主人の言っていることが、なんとなく理解できたような気がしてならない。

 

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【後記】

 主人は、この後、自分が考えたことが、正しかったのかどうか?秘かに本等で調べていました。

すると、概ね間違っていなかったことがわかり、ホッとした様子でした。

カメ輔は、元々水槽の中に石を設けて、そこで甲羅干しをするのが苦手なようで、いつも主人と奥さんは、水の量等、喧々諤々大論争を繰り広げてきましたが、この件で一見落着するかもしれませんね。

なお、この事件から1週間経った現在では、カメ輔の白カビは徐々に良くなってきており、カメ輔もカメ子も、この甲羅干し法を引き続き所望していることをご報告しておきます。

 

※:過失と思われたこと、なにげなしにやった事が、意外によい結果になること。(出典先:goo辞書)