カメのひとりごと

ニホンイシガメのカメ子が、カメ目線でとらえた人間社会をおもしろおかしく書いています。

第183話 未来からの訪問者 (若返りシールPart1)

ある日の午後、主人と奥さんが外出先から戻ってきて、何か二人で話しをしている。 いつものように吾輩は、水槽の中から聞き耳を立て、二人の会話を聞くことにした。 奥さん:今日、整形外科へ足の診察に行ってきたの。 そうしたら、先生からびっくり仰天する…

第182話未来からの訪問者 (入れ替わりシールPart2)

吾輩は、しばらくの間、白いモヤに覆われていた。そして、その向こう側から突然黒い影が現れたのである。 「いったい何だろう?」と思い、恐怖心を抱いたが、それは、見覚えがある者だった。 そして、その黒い影が徐々に近づき、吾輩の前で立ち止まった。 す…

第181話 未来からの訪問者(入れ替わりシール part1)

白いモヤの向こう側に、どこか見覚えのある光景が広がっていた。吾輩は、「一体何だろう?」と思っていると、目が覚めた。 その光景は、我が家のリビングの白い天井であった。 吾輩が朝起きて、まず、最初に目に入るのは、水槽の水色の壁のはずなのになぁ~…

第180話 鬼の空念仏

ある日、外出先から帰宅した主人が、いきなり奥さんに向かって大きな声で話しているのが聞こえた。 吾輩はその声を聞き、また何か事件が勃発しそうな嫌な予感がしてきた。 それで、いつものように二人の会話を盗み聞きすることにした。 主人は、奥さんに向か…

第179話 大手術Part2

*手術後のユッカの写真です。 ついにその日がやってきた。 吾輩は、潔く手術を受ける覚悟を決めていた。 しかし、主人は、何か他の大きな物をバスケットの中に入れ、ベランダに運んでいるようである。 吾輩が、「主人はいったい何を運んでいるのかなぁ?」…

第178話 大手術 Part1

ある日の夜のことである。吾輩が、そろそろ床に就こうとしていたとき、主人と奥さんが何かひそひそ話をしているのが聞こえた。 吾輩は毎晩暇なので、いつものように二人の会話を盗み聞きすることにした。 すると、二人は、とんでもない話をしていたのである…

第177話「知らぬが仏」「言わぬが花」part2

あれから3日後、いつものように吾輩とカメ輔がベランダで遊んでいると、突如、得体のしれない黒い物体が上空を旋回しているのが見えた。 黒い物体は、上空から我が家に向かって飛来し、ベランダに降り立った。 その得体のしれない黒い物体とはカラスであった…

第176話「知らぬが仏」「言わぬが花」Part1

ある日の午後主人が、いつもの散歩から戻って来た。 そして、水槽の中にいる吾輩に近づき、突然、話し掛けてきた。 主人:カメ子、近くのスポーツパークで散歩をしていたら、野球のバックネット近くの水溜まりで水遊びをしているカラスを見つけたよ。翼を広…

第175話 痛い。痛い。助けて!Part2

カメ子:あれから5時間が経つのに奥さんと主人は、整形外科に行ったまま、帰ってこない。 患者さんが多いのかなぁ?奥さんの怪我は、大丈夫かなぁ? まあ、奥さんのことだから、転んでもただでは起きないとは思うけど・・・。 まさか、緊急手術になって、入…

第174話 痛い。痛い。助けて!Part1

ある日の午後、突然リビングルームに「痛い。痛い。助けて」という女性の大きな叫び声がした。 吾輩は、お昼ご飯を食べた後、岩の上でウトウトしていたので、いったい何が起こったのか?よくわからなかったが、どうやらその声の持ち主は、奥さんのようである…

第173話 ご報告

皆様に可愛がっていただいた「カメのひとりごと」の本は、出版社との書籍販売期間満了のため、2023年7月15日(土)をもちまして終了させていただきます。 書籍の販売が終了するのは、とても寂しい思いでいっぱいですが、これからの社会では、電子書籍の…

第172話   男捨離

ある日の午後のことである。奥さんが、段ボール箱とゴミ袋を持ち、部屋の中を行ったりきたりしている。 とても忙しそうだが、いったい何をしているのであろうか? 気になった吾輩はいつものように聞き耳をたて、奥さんと主人のようすを観察してみることにし…

第171話この告げ口野郎

*リビングを徘徊するカメ子です。 ある日の午後、主人が久しぶりに吾輩とカメ輔をベランダに出してくれた。 主人は、最近暇を持て余している様子であるが、以前のようにかまってくれない。 早速カメ輔は、吾輩の目の前を素通りし、ある方向に向かって進んで…

第170話 火事です火事です

「火事です、火事です。火事です、火事です。すぐ避難してください」 ある日の深夜に大きな音で鳴り響く、けたたましい火災警報器の音。 どうやら、すぐ、近くのお宅が火事のようである。 吾輩とカメ輔は、この火災警報器の大きな音にびっくりして、飛び起き…

第169話 植物はしゃべる?

1月某日の早朝、主人が突然、寝床から起き上がり、横で寝ている奥さんに向かってしゃべりを始めた。 主人:おい、起きろ!不思議な夢を見たぞ。 カメ子が西暦30世紀の自分の子孫とテレパシーで交信している夢※1で、今から30世紀までの地球で起こった出…

第168話 相性 part2

*久しぶりにカメ輔の登場です。 1月某日、主人と奥さんが外出中で、今、家にいるのは吾輩とカメ輔だけである。 吾輩は、隣の水槽にいるカメ輔に顎をカリカリと鳴らし、テレパシーを送ったりして、例のことについて聞いてみた。 カメ子:おい、カメ輔。主人…

第167話 相性 Part1

1月某日、主人が外出先から戻ってくると、吾輩の水槽に向かって一目散に駆け寄って来た。 吾輩が急いで主人に駆け寄ると、主人からいきなり仰天発言が飛び出してきたのである。 主人:おい、カメ子よく聞け。刎頸の友の鳩吉夫婦が、初めて会った公園にいた…

第166話 家事手伝い

主人は、最近どういう訳か家事に目覚めたようで、暇さえあれば、 奥さんに「何か手伝うことない?」と聞いている。 猫の手も借りたい程忙しいこの時期に、果たして奥さんが、主人にどのような態度を とるのか?吾輩は、興味津々でその様子をうかがうことにし…

第165話 律儀と薄情

久々に登場の「カメ輔」です。 12月某日、吾輩は朝から何か良いことが起こりそうな気がしていた。ちょうど、そう思っていたときに、主人が急に吾輩に話しかけてきた。 主人:カメ子、今から良いところに連れて行ってあげるからな、楽しみにしていろよ! や…

第164話 鬼の居ぬ間に洗濯

最近、奥さんは朝早く外出して夜遅くまで帰ってこない。 とうとう我が家にも物価高の影響が出て、奥さんもパートで働き始めたのだろうか? 我が家の家計は、果たして大丈夫なのだろうか? 吾輩とカメ輔が、また里子に出されたらどうしょう?とても心配だ。 …

第163話 脱走未遂

今日、吾輩はあることを決心し、実行することにした。 そして、しばらくすると、突然、家中に「キャー」というけたたましい叫び声が鳴り響いたのである。 なんだ?なんだ?いったい、何が起こったのだ! 吾輩が、何のことやらわからないでいると、主人が吾輩…

第162話 悪魔のささやき

吾輩は、夢にみていたご先祖様との会見が実現し、なんだか心がウキウキして、今日は、何か良いことが起こりそうな気がしてきた。 すると、主人がおもしろいことを言いながら吾輩に近づいてきたのである。 主人:おい、カメ子。ワシとにらめっこをしないか? …

第161話 お彼岸Part2

今回の話は、いよいよ佳境に入ります。 読者の皆様 どうぞ、お楽しみください。 棟梁:さあ、このブドウを食べてみなさい。ほろ酔い気分で良い気持ちになるよ。 (カメ子:えっ、その正体はブドウだったのか) 吾輩は、棟梁に勧められるがままブドウをかじっ…

第160話 お彼岸Part1

吾輩が昼寝をしていると、辺り一面が白いモヤに覆われて、何も見えなくなってきた。 そして、次第にモヤが消えていき、その向こう側には、いつもの光景が広がっている。いったい、ここはどこだろう? よく周りを見渡すと、目の前には幅が約30m位の川が流…

第159話蝉しぐれPart2

*この写真は、好奇心旺盛なカメ子がセミを覗いているところです。 ついに、ユッカ姉さんの話は、佳境を迎えた。 さあ、第159話の始まり、始まりだよ。 セミ:私は、地上に出てから今日で3日目、残りの命が、あと4日間しかないの。 それに比べ、「カメ…

第158話 蝉しぐれPart1

8月某日、僕(カメ輔)は、いつものようにベランダを探検していた。 ふと、ユッカ姉さんを見上げると、葉っぱの一部が上下に揺れていたのである。 僕が「何だろう?」と凝視すると、そこには、僕が今まで見たことがない生き物がいた。 ユッカ姉さんも、僕に…

第157話 落日

8月某日吾輩は、主人が水槽の掃除を行っている間、いつものようにベランダを探索していた。 すると突然、吾輩の目の前にトングで挟まれたカメ輔が現れた。 この光景は、いつかどこかで見たことがあるような光景だった。 そして、主人は、カメ輔を吾輩の目の…

第156話 テレパシー Part2

吾輩が予感していた良い出来事は、スイカだけで終わりではなかった。 スイカを食べた後主人が、吾輩の目の前に得体のしれないチューブ状の物を差し出し、ハサミで、そのチューブを切った。 すると、その切り口からは、ニョロニョロとしたゼリー状の柔らかい…

第155話 テレパシー Part1

ある日の朝、吾輩はいつものように水が入った水槽で寝ていると、主人がやって来た。 そして、それぞれの水槽を覗き込みこう言った。 主人:おい、カメ子、カメ輔、元気か? そして、吾輩とカメ輔の様子に変わりがないことを確認した後、いつものようにマメ(…

第154話 おしゃべりトマト Part2

この写真に写っているのは、カメ子です。カメ輔との違いがわかるかなぁ? さあ、第153話の続きが始まるよ! トマト:私達植物は、昼間、空気中のCO2を取り込んで、地球温暖化を防ぎ、そして、O2を出してあなた達動物に綺麗な空気を提供しているのよ。 …