吾輩は、相変わらず暇だったので、主人と奥さんの話を盗み聞きすることにした。
でも、今日の主人は、何か悩み事がありそうな表情をし、パソコンで仕事をしているようである。
そして、奥さんにこう言った。
主人:ワシは大きな間違えをしてしまったみたいだ。
最近、カメ子とカメ輔にパンを与えすぎてしまった。
パンはカメにとって「与えない方が良い食べ物」に入っていたよ。
これまで、極力、添加物や塩分、それに脂肪分の少ないものを選んだつもりだったんだが、どうも、パンは、カメの許容範囲をはるかに超えているようで、栄養価も低いらしい。
実は、この前、カメ子にパンを与えたとき、初めはクンクンと匂いを嗅ぎ、2~3切れ食べたが、その後、急に後ずさりをしたんだ。
そして、「もう少し食べろよ」と言って、逃げるカメ子に無理やり食べさせた。
すると今度は、鼻から透明の液体を出し、鼻鉄砲をこちらにかけてきたんだ。
これは、「ヤバイ」と思い、心配になってパソコンで恐る恐る調べてみた。
その結果がこれだ。カメ子、カメ輔、本当にすまなかった。と反省している。
すると、これを聴いた奥さんが、すかさず吠えた。
奥さん:えっ、そんなことがあったの?
だからあの時、カメ輔がパンを食べた後、下痢しているわよ。と言って、注意したじゃないの。
早くパンと鼻水、鼻鉄砲の因果関係を調べてよ。
それから、カメ子の気持ちも聞きたいわね。
そもそもあなたは、これまでカメ子が欲しがる食べ物を、全部与えてきた。
「ホッケ」や「ときしらず」の塩焼き、「マグロ」や「ブリ」の刺身、「牛肉のステーキ」等。
パンでさえ与えない方が良いのなら、これらは、カメにとって、とても悪い食べ物になるわね。
カメの餌は、あなたに任せてあるのだから、しっかり管理してくれなきゃ困るじゃないの。
(カメ子:いつものように主人は怒られっぱなしである。ああ、情けない)
この後、吾輩は嫌な予感がしていると、奥さんが、水槽に近づいて来て言った。
奥さん:カメ子ちゃん。お腹の調子は大丈夫?
しばらくはマメ(市販のカメ用の餌)だけで我慢してね。
パンは体に悪いから今後、絶対に食べちゃダメよ。
ああ、やっぱり、吾輩の嫌な予感が的中したようである。
本日、主人が吾輩に食べさせてくれたのは、やはり、マメだけであった。
これから当分の間は、このマメのお世話になるのであろうなぁ。
ああ、あの頃が懐かしい。
果たして、また、あの黄金時代に戻ることはできるのであろうか?
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【後記】
この後、カメ子は、マメを食べましたが、鼻水は出ず、鼻鉄砲もしませんでした。
パンを食べた時は鼻鉄砲をするのに、マメを食べた後はしなかったのです。
そして、これ以降、カメ子はマメだけしか与えてもらえず、パンを食べさせてもらえることはなくなりました。
というわけで、鼻水や鼻鉄砲とパンには何か因果関係があるようです。
でも、わかったのはこれだけで、肝心なカメ子の気持ちはわからず、真実の究明には至りませんでした。
そこで、今回特別読者の皆様だけに、カメ子の気持ちを語ってもらうことにしましたので、よく聞いてあげて下さいね。
カメ子:カメにとって添加物や塩分、脂肪分を摂り過ぎることがどうして身体に悪いのかよくわからない。
でも、吾輩だって、その食べ物が身体に良い食べ物なのか?果たして悪い食べ物なのか?は、自分の嗅覚で判断しているよ。
だって、カメにとって、餌を食べるということは命がけだし、自分の身は自分で守らなきゃいけないからね。
今回、吾輩がパンを食べようとした時、拒否したのは、前日、パンを食べ過ぎていたからさ。
そして、主人が、「鼻から透明の液体」と言っていたが、実は、あれは、水なんだ。
なぜか、パンを食べるときは、水が欲しくなるので、水をたくさん飲みながら食べるんだ。
そして、その一部が鼻から出て鼻鉄砲になるのさ。
パンは、柔らくて食べやすいが、口の中の上の方にくっ付くので、水を飲みながら食べて胃の中に流し込むんだ。
カメ子の話しをよく聞くと、鼻水と鼻鉄砲、パンの間には、何か因果関係がありそうですね。
ただ、今回のカメ子の話しでは、パンがカメにとって身体に悪い食べ物だと断定するには至りませんでした。