カメのひとりごと

ニホンイシガメのカメ子が、カメ目線でとらえた人間社会をおもしろおかしく書いています。

2026-01-01から1年間の記事一覧

第212話 主人の机の上から聞こえる謎の音

この話は、今から6年前のことである。 ある日の午後、吾輩は水槽の岩の上で、のんびりと甲羅干しをしながらうたた寝をしていた。 すると、どこからともなく、不思議な音が聞こえてきた。 いや、音というよりも音色と呼ぶべきであろうか。 人間たちは、これ…

第211話 主人と奥さんとのマイペースな亀たちの日常。のんびり癒やされる『マンガ版:カメのひとりごと』を初公開!

皆さん、こんにちは! 今回は、新たに完成した『マンガ版:カメのひとりごと』をご紹介します。 本作の主役は、我が家の愛すべき2匹のニホンイシガメたち。 14歳の「カメ子」(女の子みたいな名前ですが、立派なオスです!)と、9歳の「カメ輔」です。 それ…

第210話 出生の秘密

この話は、今から8年前のことである。 ある日の午後、吾輩は岩の上で甲羅干しをしながら、うとうとしていた。すると、どこからともなく主人と奥さんの話し声が聞こえてきた。 どうやら、その話題は吾輩に関することらしい。 特にすることもなかった吾輩は、…

第209話 新天地

この話は、今から七年前、冬の名残がまだ残っている頃のことである。カメ輔の身に、見過ごすことのできぬ異変が生じていた。 主人が水替えをしていた折、ふと気付いたらしい。「カメ輔の足の付け根に白いものがある。これは、いったい何だろう」その問いに対…

第208話 失われていくもの

この出来事は、今から七年前の冬のことである。当時、吾輩カメ子は八才、そして、カメ輔は、まだ生まれて間もない幼き命であった。今となっては遠き日の記憶ではあるが、あの朝の寒さだけは、いまだに甲羅の奥に残っている。 前夜、主人と奥さんが居間で語り…

第207話 別腹

これは、今から七年ほど前の話である。当時の吾輩は七つ、カメ輔はまだ二つで、市販の餌以外を、ほとんど口にしたことがなかった。 一般に、亀は十一月頃になると寒さのため食が細くなると言われている。物知り顔の人間に言わせれば、「亀は変温動物で、気温…