カメのひとりごと

ニホンイシガメのカメ子が、カメ目線でとらえた人間社会をおもしろおかしく書いています。

第120話 定期健康診断

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 今年も、あの嫌な時がやってきた。

そう、主人の職場の定期健康診断だ。

主人は、定期健康診断の2~3週間前から奥さんに「定期健康診断が終わるまで、絶対に間食はせんぞ!スーパーでおやつは買わんようにしてな」と言うのである。

そして、どういう訳か?毎日、朝食前に、トイレを済ませてから体重を測り、

「あ~ダメか。目標まで〇kgオーバーだ。情けない」とため息をつくのである。

(吾輩の方が情けない。自業自得だよ)

そして、定期健康診断が終わり、帰宅した主人は、いつも「さあ、今日は晩酌をするぞ!そして、最後の締めはラーメンだ」と言うのである。

さらに、主人は、定期健康診断終了後10日頃から、再び、ソワソワし始めるのである。それは、定期健康診断の結果が出るからだ。期待半分、心配が半分ってところかな?

そして、今日、その結果が届いたようだ。

まず、主人は、ポストの扉を開き、封筒の膨らみ具合を観察し、そして、その瞬間に、全てが決まるのである。(ちょっと、大袈裟だなぁ)

主人は、突然、「あっ、封筒が膨らんでいる」と叫び、ガックリ肩を落とす。

そして、「あ~また、精密検査をする羽目になった。情けない」と呟いて、愕然とするのである。

どうも、主人は、今までに精密検査で酷い目にあったことがあるようである。

ある年の定期健康診断で、主人は、何を思ったのか、いつもより早めの検査日10日前に検便を実施し、その検体を奥さんに黙って、冷暗場所に置いたのである。

その冷暗場所というのは、家の外に置いてあった、主人が独身時代に使っていた冷蔵庫の中である。

しばらくして、その年の定期健康診断の結果が出た。

検査結果は「潜血あり」で、「要精密検査」であった。

さあ、大変なことになったぞ!その事を奥さんに報告すると、

バカ正直な主人は、検体の保管場所もうっかり喋ってしまったのである。

これを聞いた奥さんは、烈火のごとく怒り、主人が愛着をもって使用していた冷蔵庫は、木っ端みじんになり廃棄処分されたのである。その年は、主人にとって、散々な年であったようで、恐るべき、奥さんである。

また、別の年には、定期健康診断で体重コントロールに大失敗してしまい、3日間で

3kg落とさなくてはならない事態になった。そして、3日3晩飲まず食わず

(ちょっと大袈裟だなぁ)で過ごし、フラフラの状態で健康診断に臨んだ。

そして、その結果、「不整脈の疑いあり。要精密検査」と診断されてしまった。

主人にとっては、この結果は初めての事だったので、慌ててすぐ病院に駆け込んだ。

そして、ホルター心電図検査をすることになった。

主人は先生に「ホルター心電図検査をしながら、お酒を飲んでも大丈夫ですか?」と

聞くと、「深酒しないなら良いですよ」ということであったので、装置を付けたまま、居酒屋に行った。(居酒屋の店主は、その主人の姿を見て、どう思ったのだろうか?)

今から思えば、それが大きな失敗であった。

翌日、その結果が出て、もう一段階上の心臓カテーテル※2検査をする羽目になってしまったのだ。

心臓カテーテル検査ってどういう検査なのか?ってことを、後で、主人と奥さんが話しているのを聞いたが、思い出しても怖いので、コメントを控えることにするよ。

吾輩は、「人間はカメに比べれば、恵まれているなぁ」と思う。

カメの世界では、定期健康診断なんてものはない。

もちろん、検尿や血液検査なんかもない。

主人が吾輩に初めて身体測定をしてくれたのは、今から2年前、吾輩が7歳の時であった。その時の測定結果は、甲長17cm、体重800gだった。

そして、2度目は、つい最近行った。

吾輩は、肥満気味で、甲羅が横に伸びてしまい、丸い甲羅になってしまっていたのである。おかげで現在吾輩は、甲羅が直径20cmのぽっちゃり太ったカメさんになってしまったのだ。

こうなったのも、主人達が、吾輩の健康管理を何もしてくれなかったからであろうなぁ?吾輩は、なにもカメの定期健康診断をしてくれと言っているのではない。

ただ、吾輩は、大きな病気になるのが怖いだけなのだ。

幸いにも、吾輩はこれまでに大きな病気に罹ったことはないし、病院に行ったことも

ない。だから、かえって病院に行くのが怖い。主人が過去、病気で入院した時の治療や体験話はもちろんのこと、今度のような精密検査した話さえも、怖さを感じるのである。

吾輩が病気になるとしたら、一体、どんなことが原因でなるのだろう?

吾輩は酒もタバコもやらない。

精神的ストレスも、モデル以外の仕事をやったことがないので、仕事によるストレスもそれほど感じていない。ストレスがあるとすれば、主人や奥さんとの間の人間関係?や、カメ輔のお守り程度かもしれないが、吾輩がちょっと我慢をすれば済むことだ。(なんと、大人の発言だ)だとすると、残る原因のひとつとして、考えられることは、やはり主人の場合と同じように食生活かもしれない。

それなら、吾輩とカメ輔の食生活の管理をしてくれている、主人や奥さんは責任重大である。

食事と水換えを担当してくれているご主人と奥さん、どうか、これまでのように、うっかり忘れたり手抜きはしないでくれ。

もし、病気になったら、吾輩もカメ輔も、痛い思いをしなくてはならないし、治療費もかかる。よろしく頼みますよ。

それと、もうひとつ大事なお願いがあるんだ。

カメ語のわからない主人達にとって、せめて吾輩とカメ輔の行動をしっかり観察して、病気の兆候があれば、直ぐに発見して欲しい。

そうすると、カメの定期健康診断なんてしなくても済むはずだ。

よろしく頼みますよ!ご主人様。

 

読者の皆様へ

定期健康診断をして、自分の身体をしっかり管理してくださいね!

自分の身体は、決して自分だけのものではないのですよ!

 

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※1:主に「脈の乱れ」「胸の痛み」「一日心臓の動く回数や動悸」などを調べるもので、心臓に血液を送る冠動脈の流れが悪くなり、症状が出る場合は記録波形に変化があらわれてわかります。

 

:合成樹脂でできた細長い管のカテーテルを腕や大腿の動脈から入れ、血管を通して心臓まで到達させ、心臓の働きや病気の種類・重症度を診断します。