カメのひとりごと

ニホンイシガメのカメ子が、カメ目線でとらえた人間社会をおもしろおかしく書いています。

第170話 火事です火事です

 

「火事です、火事です。火事です、火事です。すぐ避難してください」

ある日の深夜に大きな音で鳴り響く、けたたましい火災警報器の音。

どうやら、すぐ、近くのお宅が火事のようである。

吾輩とカメ輔は、この火災警報器の大きな音にびっくりして、飛び起きた。

カメ輔:カメ子兄ちゃん、なんだかよくわからないけど僕、怖いよ~。火事って何?

いったいどうなっちゃうの?

カメ子:カメ輔、落ち着け!僕もどうなっているか?よくわからないが、いざとなれば、きっと奥さんが助けてくれるから大丈夫だよ!

と自分を落ち着かせるようにカメ輔に叫んだ。

この火災警報器の大きな音にびっくりして、主人と奥さんも飛び起きた様子である。

主人:おい、起きろ、火事だぞ!火元は我が家ではなさそうだなぁ。

ちょっと、外の様子を見てくる。

とだけ言い、奥さんと吾輩たちを部屋に残したまま自分だけ一目散に外へ出て行った。

奥さん:そう言って一人だけ先に逃げて!

もう、男って本当に自分勝手でいいかげんで、ずるいわ!

一人では、すべての物は持ち出せないし、大切な物とカメ子、カメ輔をどうしよう?

と奥さんは、部屋の中をただウロウロ歩き回っているだけだった。

そういう奥さんには、苦い思い出がある。

奥さんが、まだ、小さかった頃、突然大きな地震が起こった。

この地震が起きた時も深夜で、奥さんはスヤスヤと眠っていた。

この時、奥さんの父親は隣で寝ていた母親と奥さんを起こそうともせず、自分だけ一目散に外へ飛び出して行き、地震の揺れが収まってからバツが悪そうに戻って来た。

この時から奥さんは、いざというとき男は、我先に逃げる者だということを悟ったようである。

奥さん:私ひとりでは、すべての物は運び出せない。命が一番大切だ!

仕方がない、大切な物も諦めて、すぐ避難しよう。

と思った。

奥さんは、自分が持てるだけの大切な物をリュクサックに詰め込んで外へ避難した。

外に出ると、すでに大勢の見物人が集まっていた。

その中に、一際目立っている赤い丹前を着た変なおじさんを見つけた。

その男性の顔をよく見ると、なんと、主人ではないか?

奥さん:恥ずかしい。なんで、私の赤い丹前なんか着て避難したの?

すると、主人は答えた。

主 人:慌てていてそこら辺にある物を着て避難したんだ。

何を着て外に出たか?なんて覚えてないよ!

非常事態なんだから着る物なんて何でもいいじゃないか?         

奥さん:あなたは気にしなくても、私が恥ずかしいじゃないの。

もう、しっかりしてよ!

しばらくして、サイレンを鳴らし赤色灯をつけた消防車と1台のパトカーがやって来た。

しかし、消防士たちは、いつまでたってもホースを出すこともせず消火活動を開始しようとしない。

果たして本当に火事なのだろうか?

もしかして、殺人事件だったりして?

いったいどうなっているのだろうか?

と不安に思っていると、3人の警察官が火元と思われるお宅の中へ入って行き、事情聴取をしてパトカーに戻って来た。

そこで、好奇心旺盛な奥さんはすかさず、いちばん偉そうな警察官に質問してみた。

奥さん:火事じゃないのですか?

警察官:火事ではありません。大丈夫です。安心して家に戻ってください。

と言いパトカーに乗り込んでしまった。    

どうやら、この火災は、火災警報器の誤作動だったようである。

まったく、もう、真夜中に突然鳴りだすなんて、なんと人騒がせな火災警報器だ。

これから、家に戻ったら、一緒に連れて逃げなかったことをカメ子とカメ輔に何と言って謝ればいいのだろう。

と思いながら帰宅すると、案の定カメ子からの鋭い質問が飛んできた。

カメ子:僕たちは、奥さんの大切な家族じゃなかったの?

奥さんを信じていたのに・・・。僕は、奥さんを見損なったよ!

なぜ、一緒に連れて逃げてくれなかったの?

カメ輔:そうだ、そうだ。カメ子兄ちゃんの言うとおりだ。

僕も奥さんを信じていたのに・・・。見損なったよ!

奥さん:カメ子、カメ輔、本当にごめんなさい。

私ひとりでは、重たくてすべての物は運び出せなかったのよ!

文句を言うなら、先に逃げた主人に言ってよ。

カメ子:そうだ、いちばん悪いのは、ご主人様だ!

自分だけ先に逃げて、僕たちと奥さんを助けに戻って来てはくれなかった。

これからしばらくの間、主人が呼んでも無視しようかなぁ?   

カメ輔:そうだ、そうだ、それがいい。

僕も主人が呼んでも無視することに決めた。

そして、当分の間、この2人の怒りは収まりそうになかった。

でもね、本当の火事の時は、絶対に一緒に連れて逃げるから安心してね!

本当にごめんね。今回だけは、機嫌を直して許してね!

 

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【読者の皆様へ】

ペットも大切な家族の一員です。

何か一大事が起こったときは、可能な限り一緒に連れて逃げてあげてください。

そうじゃないと、ペットはあなたの行動をじっと見ているので、我が家のように大変なことになりますよ!

 

 

 

第169話 植物はしゃべる?

 1月某日の早朝、主人が突然、寝床から起き上がり、横で寝ている奥さんに向かってしゃべりを始めた。

主人:おい、起きろ!不思議な夢を見たぞ。

カメ子が西暦30世紀の自分の子孫とテレパシーで交信している夢で、今から30世紀までの地球で起こった出来事などを話している夢だったよ。

夢の中では、2112年に人間は、動植物がテレパシ-で共通言語を使っていることを発見し、その後2162年に全ての動植物と会話することに成功したのだ。

さらに、2814年には、人間がタイムマシンの開発に成功した。しかし、その後、いろいろな問題が発生し急遽中止になったそうだよ。そこで、登場したのが、あのスタートレックに出てくるフオロデッキだ。それを使ってカメ子とその子孫が交信していたのだ。 

吾輩はそれを聞き、びっくりするともに感慨もひとしおであった。

これまでずっと主人にテレパシーを送り続けていたのであるが、ついに交信に成功したのである。

そして、主人の話はますますエスカレートし、別の話しを始めようとした時、奥さんから主人の熱を冷ます発言が飛び出してきたのである。

奥さん:今、何時だと思っているの?

私は、仕事をして、午前3時にやっと寝たのに・・・。

それは、今言わなければいけないような重要なことなの?

もう少し、相手のことも考えてよ!まったくもう、あなたってしょうがないわね!

それは、本当は、夢じゃないんじゃない?だって、夢って自分で作る物っていうでしょ。あなたは、昔スタートレックを観ていたじゃない。

主人は、奥さんの発言に何も反論することはできず、その様子を見ていた吾輩は、主人に落胆し、自分自身に対してもなんだか情けない気持ちでいっぱいになった。

そして、それから2日経ったある日、びっくり仰天するようなニュースが飛び込んできた。

そのニュースというのは、埼玉大学の細胞情報研究室の豊田正嗣先生が、「植物はしゃべる(植物同士で会話をしている)」ということを発見したという内容であった。

そして、主人は、そのニュースの内容をさっそく奥さんに伝えたが、奥さんは、驚きを隠すような素っ気ない返事で言った。

奥さん:えっ、そうなの?と、つれない返事であった。

すると、主人は、そんな奥さんの様子を見て、前回とは違い、鬼の首を取ったかのような態度をとり、「どうだ。ワシの言ったことは嘘じゃなかっただろう」と言ったのである。

そして、それにつられ吾輩も「ヤレーヤレー」と応援した。

それに対し奥さんは、それ以降何も反論せず、主人はこれぞとばかり形成逆転のチャンスを見逃さず、一気呵成に攻め入った。

主人は、吾輩も忘れかけていた、夢の中のあの事を言い始めたのである。

主人:「カメ輔がワシのことをどう思っているか」をカメ子にテレパシーで聞いてみた。

すると、カメ輔の答えは、こうだった。

カメ輔:主人の声は大きくて怖い。だから嫌いだ。

すると、この話を避けていた奥さんが態度を一変し、主人に話し始めたのである。

奥さん:私が思っていたとうりだわ。カメ子とテレパシーが通じ合えたなんて、すごいじゃない。あなたは、人間以外の動植物と話し合えた最初の人間だわね。

これは、いったいどういうことか?

あれだけ主人をバカにしていた奥さんが、いつの間にか、主人の太鼓持ちになっているではないか?吾輩は、奥さんのことを、しっかりとした信念の持ち主だと思っていたのに、少しがっかりした。

そして、この後、さらにがっかりとする発言が奥さんの口から飛び出してきたのである。

奥さん:将来、タイムマシンが開発されるらしいけれど、どこの株価が上昇するのか?カメ子に聞いてみてよ。

ああ~駄目だこりゃ。タイムマシンを、株価を知るために使うなんて言語道断だ。

未来と過去の歴史が変わるようなことがないよう、以前完成したタイムマシンを製造中止にしたことがあり、その代わりに開発されたのが、このフオロデッキなのである。

しかも、夢の中で見た、未来や過去の歴史が変わるような重大なことは、夢から目覚めた時は消されるように設計されているそうだよ。

ご主人様、奥さんには、もう少し正確に説明して頂かないと、おしゃべりな奥さんの口から誤った情報が拡散されたら困りますよ!

 

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:第151話、152話 未来からの訪問者

第168話 相性 part2

*久しぶりにカメ輔の登場です。
 

 1月某日、主人と奥さんが外出中で、今、家にいるのは吾輩とカメ輔だけである。

吾輩は、隣の水槽にいるカメ輔に顎をカリカリと鳴らし、テレパシーを送ったりして、例のことについて聞いてみた。

カメ子:おい、カメ輔。主人のことを一体どう思っているのか?

すると、カメ輔は、突拍子もない質問に目をクリクリさせ、驚いた様子だったが、思っていたとおり返事は何もなかった。

そこで、吾輩は意を決し、ずばり核心を突くことにした。

カメ子:もしかして、おまえは、主人のことが嫌いなのか?

水槽の上から主人が「カメ輔、カメ輔」と呼びかけても、お前は近づいて行かないし、先日行った公園で主人から名前を呼ばれて、挨拶もせずに逃げようとしたみたいだなぁ。

すると、カメ輔は吾輩の問いかけに愕然とし、一瞬フリーズ状態となった。

そして、しばらく考えたのちにポツリと言った。

カメ輔:うん、そうかもしれない。

吾輩は、「やっぱり、思っていたとおりだ」と呟くと、カメ輔は心の内をゆっくり吐露し始めたのである。

カメ輔:だって、奥さんは、優しい声で、「カメ輔、カメ輔」と呼んでくれるのに、

主人はドスの効いた低い声で、「カメ輔、カメ輔」と呼ぶのだよ。

僕は、その声が怖くて、怖くて、仕方がない。だから嫌いになったのさ。

それを聞き、吾輩はカメ輔に諭すように優しく答えた。

カメ子:主人は、お前が思うような怖い人ではないよ。

だって、主人から叩かれたことやいじめられたことがあるか?

きっと、お前は主人のことを誤解しているのだよ。

しばらく、二人の間で沈黙の時間が経過した。

とその時、どこからともなく「ちょっと待ってよ」と、どこかで聞いたことがあるような女性の声がし、二人の会話に割り込んで来た。

あなたは、いったい誰?と吾輩が聞くと、謎の女性が喋った。

謎の女性:(吾輩に)あんたね。そんなこともわからないの!

カメ輔が嫌いな人は、どうしたって嫌いなのよ。

理屈じゃなくて、それが、主人とカメ輔の相性というものなのよ。

その声は、どこかで聞いたことがあるような女性の声で、吾輩は、すぐにピンときた。その声の持ち主は、ユッカ女史であった。

そして、この後、彼女から度肝を抜くようなキツイ一言が発せられたのである。

ユッカ:相性については、時として理知的に説明できないことがあるのよ。

今、初めて言うけれど、私はあなたを生理的に受け付けないみたいなの。

だから、こちらからあえて積極的に話そうとはしなかったし、それについては、理由なんてないの。強いて言えば、主人や奥さんからいつもチヤホヤされているイケメンのあなたより、いつも引っ込み思案で2番手の控えめな弟、カメ輔君の方が可愛いと思うわ。

吾輩は、突然、聞きたくもない嫌なことを聞かされ、少し悲しくなった。

当然のことながらカメ輔からは、何の返事もなかった。やはりカメ輔は2番手なのかなあ?

確かに、主人が吾輩とカメ輔に声をかけてくれたり、食べ物を与えてくれるときは、いつも吾輩の方が先で、カメ輔はどこかで虐めけていたのかもしれない。

カメ輔と主人の相性が悪いのは仕方がないのかもしれないなぁ?

と思ったとき、吾輩は、主人と奥さんの相性についても考えてみた。

奥さんはしっかり者だが、時々暴走をする。

一方の主人は、仕事はちゃんとやっている様子だが、家の中のことは奥さんに任せっきりで、家事は全くやろうとしない。

たまに家事を手伝おうとすると、「要らんことはしないでよ」と奥さんから釘を刺され、失敗でもしようものなら、烈火のごとく叱られている。

しかし、いつも、家の中では、二人の笑い声が響いている。意外と二人の相性は良いのかもしれないなぁ。

鳩吉夫婦の相性も良いようだし。吾輩は、みんなが羨ましい。

一応女性であるユッカ女史(失礼しちゃうわ)から、あんなこと(あなたは、生理的に受け付けない)と言われ、吾輩は、とってもショックだった。

果たして、吾輩と相性が合う女性なんているのであろうか?

この後、吾輩は主人に「カメ輔は、あなたのことが怖くて嫌いなようです」と伝えなければならない。

ああ、どうしよう。主人の機嫌がいいときに言おうか?

この役目は、気が重くてたいへんだ!

       

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第167話 相性 Part1

 

 

 1月某日、主人が外出先から戻ってくると、吾輩の水槽に向かって一目散に駆け寄って来た。

吾輩が急いで主人に駆け寄ると、主人からいきなり仰天発言が飛び出してきたのである。

主人:おい、カメ子よく聞け。刎頸の友の鳩吉夫婦が、初めて会った公園にいたぞ!

それを聞いた吾輩はびっくり仰天し、鳩吉との出会いを思い出してみたのである。

カメ子:えっ、あの鳩吉に会ったの?あの頃が懐かしいなぁ。

鳩吉にもう一度会えるかもしれない。と思うと、急にうれしくなり、無意識のうちにカメ子ダンスを踊り始めていたのである。

すると、突然二人の会話に奥さんが加わってきた。

奥さん:カメ子に人間の言葉が理解できるわけないじゃない。

それに、どうして2羽の鳩が鳩吉夫婦だとわかるの?

すると、これを聞いた主人が待ってましたかとばかりに言った。

主人:なるほど。でも、カメ子はワシの言っていることがわかっているみたいだよ。

だって、カメ子ダンスを踊るほどのはしゃぎ様だからね!(カメ子:そう、そう)

その時に見た鳩吉の身体の模様と鳩吉夫婦が我が家のベランダに初めて来た時※2、の体の模様とが同じだったのだよ。

すると、奥さんからそのことについての、ツッコミ発言はなかった。

吾輩も主人の話しを聞いて、「彼らは本当の鳩吉に間違いない」と確信した。

ところが、主人はこの後吾輩に向かって意味深なことを言ったのである。

主人:お前がこんなに気合いを入れてカメ子ダンスを踊る姿は見たことがないぞ。

ひょっとして、カメの冬眠時は、寂しく感じるのかなあ?昨年の12月頃からワシが水槽の中を覗き込むと必ず寄って来てくれるし、たまにはカメ子ダンスも踊ってくれるようになったね。

ところが、カメ輔は顔だけこっちを向き、全く寄って来ない。

すると、今度は、主人が奥さんに向かって言った。

主人:カメ輔は近づいて来るが、カメ子は全く近づいて来ない。どうも、お前とカメ子は相性が良くないみたいだね?

すると、主人のこの発言に対し、奥さんがブチ切れたのである。

奥さん:何、言っているの!私がカメ子の名前を呼ぶと、すぐに寄って来るわよ。

カメ輔があなたに寄って来ないのは、あなたとカメ輔との相性の表われなのよ。だって、この前、公園でカメ輔を呼んでも、あなたに近づいて行こうとせずに無視していたでしょ。カメ輔があなたに懐かないのはどうしてか?直接聞かないとわからないわね。

すると、主人からこれ以上の突っ込みはなかった。

ああ~そうだ。吾輩はカメ輔に、主人に近づかない理由を聞くのを忘れていた。

たしか、前の時もそうだったなぁ。今度こそ、その理由を聞くことにしよう。

でも、どうしたことかカメ輔にこのことを聞くことが、物凄く怖い気がしてきた。

次回は、意外な役者が登場することになるよ!

乞う、御期待。

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:【カメのひとりごと】の本に掲載中

※2 : 第150話 フイアンセ

※3 : 第165話 律儀と薄情

※4 : 第144話 自我のめざめ

 

第166話 家事手伝い

 

 主人は、最近どういう訳か家事に目覚めたようで、暇さえあれば、

奥さんに「何か手伝うことない?」と聞いている。

猫の手も借りたい程忙しいこの時期に、果たして奥さんが、主人にどのような態度を

とるのか?吾輩は、興味津々でその様子をうかがうことにした。

それと同時に、何か嫌な予感もしていた。

奥さんは、昨年の師走はとても忙しそうでいつもと違い、とてもイライラしている様子であった。

そして、そのイライラはついに大爆発し、主人を直撃することになった。

吾輩の嫌な予感が的中した。

ある日のこと、主人が着替えた衣類を洗濯機の中に入れようとしていた。

すると、それを見ていた奥さんから、突然怒号が飛び出してきたのである。

奥さん:一体何をやってるの?脱いだ下着はひっくり返して裏側を表にしてから洗濯機の中に入れないと汚れが落ちないじゃない!

それから、主人が奥さんから頼まれた洗濯物を家の中に取り込もうとしていると、

その様子を見た奥さんが、また吠えた。

奥さん:洗濯物を家の中に取り込む時は、振ってホコリを落とさないといけないって教えたじゃない。私は、アレルギーがあるのよ!何回言ったらわかるの!

また、主人が食器洗いを手伝おうとした時は、ほどなくして、その任を解いた。

そして、こう言った。

奥さん:食器に、まだ、食べ物の残りや洗剤が付いているじゃない。

もう少しきれいに洗ってよ!本当に何をしても大雑把なんだから。

あなたの出来ることといえば、車の運転だけじゃない!

可哀想に主人は、奥さんから文句を言われっぱなしであった。

主人からしてしてみれば、今までやったことがない「家事」は、前人未到の地なのだ。

そして、呆れた奥さんは、こう言った。

奥さん:あなたが家事を手伝ってくれても、「家事手伝い」まではまだ、まだ、遠い道のりで、今の状況からすると「家事見習い」どころか「家事見習い補」だわ。

結局、また、私が最初からやり直さなくてはいけなくなるのよ!

ああ、とうとう言いたくもない文句を言い、ダメ出しまでしてしまったわ。

この様子を見ていた吾輩は、一生懸命奥さんの機嫌を取り、気を使って生活している

主人がなんだかとても可哀想に思えてきた。

世の中の結婚している男性はみんな、家庭でこのように気を使って生活しているのだろうか?結婚生活が上手くいくのは、本当に大変だなぁ。と思った。

ところがこの後、衝撃的な言葉が奥さんの口から飛び出してきたのである。

奥さん:私が「家事」について文句を言うのは、決して貴方をいじめている訳じゃないの。貴方のためにと思って言っているのよ。

もし、私が先に逝ったら「家事」ができないでどうやって生活するの?

日頃は短気な主人だが、今回ばかりは奥さんから何を言われても言い返すことはなく、素直に聞いていた。

その時、吾輩は、このことを自分のこととして考えだしたのである。

もし、主人や奥さんがいなくなったら、食べ物はどうやって得ることができるだろうか?

今まで生きてきて、自力で食べ物を得ることができたのは、目の前に飛んできたコバエ一匹と隣の家の人がくれた玉葱3個だけだ。

とうてい、マグロの刺身やホッケの焼き魚、マメ(配合飼料)なんて食べられなくなる。

悲しいかな、やはり先立つものはお金で、吾輩には貯金もないので、一文なしだ。

それに、冬眠をしたことがないので、冬の寒い時期になったらそのままお陀仏だ。

吾輩は、急に自分の将来が不安になってきた。

主人と奥さん、健康に気を付けて、長生きしてくださいね。

そして、これからも、吾輩とカメ輔のことをよろしくお願いしますよ。

でも、どうして主人は、急に「家事」に目覚めたのであろうか?

吾輩は、不思議でしょうがない。

 

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:第8話 生涯獲得賃金 (『カメのひとりごと』未掲載)

 

 

第165話 律儀と薄情

久々に登場の「カメ輔」です。

 

 12月某日、吾輩は朝から何か良いことが起こりそうな気がしていた。ちょうど、そう思っていたときに、主人が急に吾輩に話しかけてきた。

主人:カメ子、今から良いところに連れて行ってあげるからな、楽しみにしていろよ!

やった~!吾輩は、心の中で叫んだ。このことがきっと吾輩の感じていた良いことなのかもしれないなぁ。と思った。

早速、主人は、吾輩をバスケットに入れ外に出た。

しばらくすると、見慣れた光景が吾輩の目の前に拡がって来た。主人は、さっそく吾輩を公園の一角の地面の上に置いた。そして、主人は吾輩のいる場所から2m程離れた所で剣道の蹲踞(そんきょ)の姿勢で、吾輩の様子をじっと見つめていた。

カメ子:そのとき、主人は吾輩を試しているのかなぁ。と思った。

吾輩は、首を伸ばして回りを見渡し、ついに決断した。そして、躊躇(ちゅうちょ)することなく主人のいる方に向かって歩き出し、主人の足元まで来た。すると、それを見ていた主人が言った。

主人:カメ子は、律儀じゃのお~

カメ子:えっ、律義ってどういう意味?

吾輩は、一瞬主人が何を言っているのかよくわからなかった。

この後も主人は、同様の行動を公園の別の場所で行ったが、その時も吾輩は主人に向かって真っすぐに進んで行った。

そして、この時も主人は、うれしそうな顔をしてニコニコ笑っていた。

その後、主人は吾輩をバスケットに入れ家に戻り、水槽の中に入れた。

今度はカメ輔の番で、主人がバスケットに入れて外に出た。その時、吾輩は嫌な予感がしていた。

しばらくして、主人はカメ輔をバスケットに入れて戻ってきた。そして、カメ輔を水槽の中に戻すやいなや、吾輩の水槽にやって来て言った。

主人:カメ子。相変わらずカメ輔は薄情なカメだなぁ。

(カメ子:それって、いったいどう意味?)

主人:カメ輔をお前と同じように離れた所に置くと、ワシを無視してあらぬ方向に逃げて行く。これまで、あんなに可愛がって育てたのに、相変わらず薄情者だなぁ。

吾輩の嫌な予感が的中したようだ。吾輩は、主人が言っていた、「律儀」や「薄情」の詳しい意味はわからないが、吾輩とカメ輔がとった行動と主人の反応から、その言葉の意味がなんとなくわかってきた。

でも、ご主人様、カメ輔が本当に薄情なカメだと、決めつけない方が良いと思いますよ!

ああ見えてカメ輔には、律儀なところがあるのです。

今度、吾輩がカメ輔に今回の真意について詳しく聞いてみますから、カメ輔を悪く思わないでくださいね。よろしくお願い致します。

 

律儀:きわめて義理堅いこと。実直なこと

薄情:人情に薄いこと。思いやりの気持ちがないこと。

 

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【読者の皆様へ】

 カメ子は、主人が水槽の中を覗き込んだとき、いつも近寄って来ますが、カメ輔は、相変わらず無反応な態度をとっています。

カメ輔は、どうして主人に対して、このような態度をとるのでしょうか?

今後、カメ子からカメ輔への聞き取り調査の結果を楽しみにしていてくださいね!

 

いつも「カメのひとりごと」を読んでくださりどうもありがとうございます。

新しい年が、皆様にとって良い年になりますようお祈りいたしております。

これからも、「カメのひとりごと」を応援してくださいね!

どうぞよろしくお願い致します。

                             樋下由美子

 

 



第164話 鬼の居ぬ間に洗濯

 

 最近、奥さんは朝早く外出して夜遅くまで帰ってこない。

とうとう我が家にも物価高の影響が出て、奥さんもパートで働き始めたのだろうか?

我が家の家計は、果たして大丈夫なのだろうか?

吾輩とカメ輔が、また里子に出されたらどうしょう?とても心配だ。

そういえば、最近、吾輩が大好きなピューレ状の餌も全く食べさせてくれなくなった。吾輩は居候の身なので、あまり、わがままは言えない。今は我慢、我慢。

奥さんは、吾輩とカメ輔には何も言ってくれないので、我が家の今の状況がよくわからない。

仕方がないので、情報収集のためいつものように、主人と奥さんの会話を盗み聞きしてみるか!

奥さん:ああ、疲れた。もう嫌になってきた。

鬼の居ぬ間に洗濯をしようと思っていたのに・・・。

捨てても、捨てても荷物がたくさんあって一向に減らないし、押入れや納戸から未開封段ボール箱がたくさん出てきて、きりがないのよ。

何で、こんなに使いもしない物をたくさん買ったのだろう?

ネットショップで買い物をすることが、ストレス解消になっていたのかなぁ?

物が増えるのは嫌いだから私だったら絶対に買わないような物まであるのよ!

私だったら、今ある物で工夫をするのに、本当にお金がもったいないわ!

主人:お前がお母さんにネットショップの買い物の方法を教えるから悪いのだよ!

奥さん:だって、しょうがないじゃない。

教えなきゃ、私が注文から荷物の受け取りと配達までしなきゃならなくなったのよ!

でも、母にネットで買い物が出来るように教えたのは、ほんと失敗だったと思うわ。

開封の物が多いということは、本当に必要な物ではなかったということよね!

物を買うことによって、満たされない心を満たそうとしていたのかもしれないなぁ?

いわゆる、買い物依存症みたいになっていたのかもしれない。

主人:お前も気をつけろよ!ワシが仕事が忙しくて、片付けを手伝えなくてすまんなぁ。いつも、お前にばかり苦労をさせてしまって悪いと思っているよ。

ほんとごめんなぁ。

奥さん:私も、満たされない心を満たすために買い物依存症になるかもしれないわよ!

だって、いつも、仕事を口実にして、私が忙しいときに何か手伝ってくれたことがあるの?

主人:ほんとすまん、すまん。

カメ子:吾輩は、もし、我が家の経済状況が厳しくなっていたら、これから餌をもらえるのだろうか?以前のように、お腹いっぱい美味しい食べ物を食べられるのだろうか?

そればかりを心配していたが、奥さんはパートを始めたのではなく、実家の母親が入院したのを機に、退院後の生活がしやすいように片付けに行っていることがわかりホッとした。

でも、奥さんが、実家のお母さんが骨折して入院したと言っていたが、ケガの具合は大丈夫なのだろうか?

入院期間は、どのくらいになるのかなぁ?長くなるのかなぁ?

実家のお母さんには、ずいぶんお世話になったからなぁ。

吾輩もお見舞いに行きたいとは思っているが、新型コロナウイルス感染症も流行っているし、爬虫類なので、無理だろうなぁ?

実家のお母さんには早く元気になって帰って来てもらわないと、吾輩も困る。

だって、実家に遊びに行くと吾輩とカメ輔をとてもかわいがってくれて、自分の家では食べたことがないような美味しいごちそうを食べさせてくれるからね!

相変らず、食べることばかりを気にしているカメ子なのです。

 

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次回の話もおもしろいので、乞うご期待!

 

鬼の居ぬ間に洗濯:怖い人や気兼ねする人がいない間に思う存分くつろぐこと。