今回は、奥さんの趣味について語りたいと思う。
奥さんは、とても好奇心旺盛な人なので趣味も多いが、飽きっぽい性格なので、長続きはしない。
今、一番お気に入りの趣味は、写真撮影をすることである。
奥さんが写真撮影を始めたのは、一昨年の
11月頃。
最初は、ブログの挿入写真をスマホで撮っていたが、撮れた写真に満足せず、一眼レフカメラに挑戦しようと思ったそうだ。
しかし、この一眼レフというカメラは手ごわく、撮れば撮るほど奥が深くなり、撮影の操作方法が難しかったらしい。
普通の人なら、ここで挫折してしまうかもしれないが、負けず嫌いの奥さんは、
これぐらいのことで諦めるはずがない。
そこで、どうしたらいいか?と考えた奥さんは、カメラ教室を受講することに決めた。
吾輩の目から見てもとても個性的な奥さんなので、どこに行っても目立たない訳がない。
初めて行った、カメラ教室でも早速、おっぱじめた。
カメラ教室の先生(大変有名な先生)に、
「私は、まだ受講するか決めていないので、
今日は、見学をさせてください。
今日の授業料は、まだ、払っていません」と言った。
すると、カメラ教室の先生は奥さんを見るなり、
「そんなものは、どうでも良い。私があなたを
一人前にするまで教えるから、今日から入会しなさい」と
答えたそうである。
このとき、周りにいたベテランの生徒さんたちは、一瞬唖然としたそうである。
この話を聞いた吾輩は、流石、有名な先生は、人を見る目があるなぁ。と思った。
ちょっと、この辺で、カメラ教室での奥さんの様子を紹介したいと思う。
新入りの奥さんは、夜の東京駅で撮影した写真を初めて先生に見せることにした。
奥さんにとっては、丹念に選りすぐった綺麗な作品だったので、
先生のお褒めの言葉が頂けるのではないか?と、期待していた。
しかし、先生は、急に怖い顔になり、愕然とする言葉を発したのだった。
先生:こんなのは、ただの絵葉書じゃ。
スマホを使えば、誰だって綺麗に撮れる。
そして今度は、先生から初めての御金言を賜った。
先生:写真はただ綺麗に撮れば良いっていうものじゃない。
撮影した人が、この写真を通して何を訴えたいのか?
この写真のどこを見てもらいたいか?
そのことを念頭に入れて写真を撮らなきゃいけない。
ただ、漠然と撮ってはだめだぞ。と言われた。
奥さんにとっては、先生から初めて言われた言葉で、
何を言っているか良くわからなかった。
そして、さらに先生は持論を展開した。
先生:写真は、一日に最低10,000枚以上撮らないと上達せんぞ。
奥さんは、そこで、思わずニコッと笑い「ハイ」と言った。
ちょっと前に、先生から厳しく注意されてシュンとしていたのに、
もう忘れていたようである。
これを聞いた吾輩は、「ある意味、奥さんは大物かもしれない」と思った。
なぜだかわからないが、奥さんっていう人は、不思議な魅力がある人で目立つんだよなぁ!
この時、周りの生徒さんは、「先生と奥さんは、ボケとツッコミで名コンビだ」と
ヒソヒソ話をしていたそうである。
さらに、こういうこともあった。
花の写真は、撮るのが難しい花や、撮っても意味のない花があるらしい。
撮影するのが難しい花は、バラや紫陽花だそうだ。
でも、先生は、なぜ難しいか?については話さなかったそうだ。
ある時、奥さんは、パンジーの花を撮影した写真を先生に見せた。
すると、先生は、今度もご立腹しtた様子で言った。
先生:パンジーなんか撮影する花じゃない。
(パンジーの好きな方、ごめんなさい)
また、先生に列車を撮影した写真を見せたときは、列車だけではなく、
必ず線路まで撮影すること。と言われたらしい。
列車の前方の線路、次に列車、そして列車の
後方に線路が続いているという構図の写真を撮らなくてはならない。
それは、未来(列車前方の線路)、現在(列車)、過去(列車後方の線路)を
表すそうである。
さらに、こういうこともあった。
先生が、ある写真展に作品を出展し、終了後にその写真を生徒にプレゼントしてくださることになった。
さあ、これを聞いた生徒たちは大変だ。
あの有名な先生の作品を頂けるなんて、夢のような話だからだ。
果たしてどの作品を選んだら良いのか?
自分が希望した作品が他の生徒さんと重なったらどうしょう?など
わからないことばかりだった。
そこで、先生は作品をプレゼントする条件として、その作品に込められた
先生の気持ちが理解できた生徒に対して、プレゼントをすることにしたのである。
先生は、それを直接生徒に聞くことにした。
今回、奥さんは3つの作品を希望し、それぞれの写真について、自分が感じたこと、
写真を見て思ったことを丁寧に答えていった。
すると、先生は、「おお~よくわかったなぁ~だんだん写真の極意がわかってきたようだな」と言われ、奥さんは、久しぶりに先生に褒められて、とても嬉しそうだった。
奥さんが写真教室に通い始めた頃、吾輩もカメラに興味があったので、写真を撮ってみたいと思っていた。
吾輩の指は、カメの中では器用だと言われているが、
人間には勝ち目はないようである。
さらに、奥さんのいろいろな話を聞いて、吾輩は、写真を撮ることを諦めた。
そして、その時、吾輩は、写真を「撮る」方から「撮られる」方の、モデルの道を目指すことにした。
ところで、話は変わるが「カメのひとりごと」の本の作成秘話をしたいと思う。
いよいよ、奥さんの写真撮影の腕を試す時がやってきた。
「カメのひとりごと」の表紙に奥さんが撮影した写真を採用することが決まったからだ。
もちろん、表紙には、吾輩とカメ輔の写真を掲載することになるであろう。
問題は、バックを何にするかである。
始めは、綺麗なお花畑をバックにしようと撮影場所を探したが、適当な場所が見つからなかった。
そこで、次は吾輩とカメ輔が車(モデルカー)に乗った写真を考えてみた。
でも、ちょうど良い大きさのモデルカーがなかった。
最終的には人工芝の上で撮ることになった。
そして、最後の課題は、吾輩とカメ輔をどういうポーズで撮るかである。
そこで、奥さんは他の人の意見を参考にしようと考え、友達に聞いてみた。
すると、友達から非情な言葉が飛び出してきたのである。
友達:う~ん。カメ子ちゃんは可愛いけど、隣にいるカメ輔君は、イマイチね。
思い切って、カットとしたら。
(第83話 醜いアヒルの子:現在はブログには未掲載)
結局、本の表紙に採用されたのは、吾輩のみであった。
(カメ輔、ごめんね)
でも、もし、カメラの先生に聞いていたら、どうなっていただろうか?
もしかして、絵葉書のように綺麗に撮影した写真を嫌う先生は、
カメラ映りの良い吾輩よりも、性格の良いカメ輔を選んだかもしれないなぁ~
そうなったら、ショックで落ち込むよ。
やっぱり、先生から「カメ子は良い表情をしているね~」と
言われるくらいにならなきゃいけないなぁ。
そして、心の底から「良いね」と言われたい。
そのためには、もっともっと心を磨かなければいけないなぁ。
そうじゃないと、人の気持ちの奥底まで表現できる、良いモデルにはなれないと思う。
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