カメのひとりごと

ニホンイシガメのカメ子が、カメ目線でとらえた人間社会をおもしろおかしく書いています。

第118話 あの世からの訪問者 Part2

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  さあ、前回に引き続き、「あの世からの訪問者Part2」のおもしろい話しが始まるよ!

爺ちゃん:良いことを聞いたので、お前が喜ぶ話しをしてあげよう。

孫(奥さん)は、いつも、お前とカメ輔が、疲れた心を癒してくれ、モデルとしても頑張っていると褒めているぞ!

でも、困ったことに、主人は、「家の事を何ひとつ手伝ってくれない」と愚痴をこぼしている。

そして、さらに爺ちゃんから何気ない一言が追加された。

爺ちゃん:どうか、お前から、そのことを主人に伝えてくれないか?

吾輩は、褒められたので、有頂天になってしまい、何も考えず、

爺ちゃんの願い事に思わず「うん」と言ってしまったが、

追加された爺ちゃんの発言が、後になって大問題になろうとは、知る由もなかった。

一方、爺ちゃんは、吾輩から良い返事をもらったことで、雄弁の爺ちゃんに豹変してしまった。

そして、この後、爺ちゃんから、予期せぬ重大発言が飛び出したのである。

爺ちゃん:カメ子。今までのことでわかっただろうが、

もし、ご先祖様に助けを求めたい時は、一心にご先祖様のことを強く念じなさい。

そうすれば、必ずご先祖様が、お前の夢の中などに現れて助けてくれるはずだよ。

だって、あの世と言っても、ここから遙かに遠い、西の彼方にあるのではなく、

お前の直ぐ傍にその世界があるんだ。

ただ、それがこの世からは見えないし、気付いていないだけなのさ。

吾輩は、それを聞いて、愕然とした。

正直に言うと、これまで、吾輩のご先祖様が、吾輩の夢の中に、ほとんど出てくることはなかった。

そして、その原因が、吾輩自身にあったなんて。

吾輩は幼い頃、口減らしのために里子に出され、この家に来た。

両親の顔も知らないし、両親が今、生きているかどうかさえもわからない。

だから、ご先祖様を想う気持ちなんてこれっぽっちもなかった。

(吾輩の両親は、主人と奥さんだと思っている)

それで、ご先祖様が一度も夢の中に現れてくれないのかなぁ?

でも、ご先祖様がいてくれなければ、吾輩は、この世には存在していないし、

「カメのひとりごと」の本も世に出ることはなかった。

ああ~吾輩も反省しないといけないなぁ~

もちろん、吾輩のこのような心の葛藤は、爺ちゃんにはお見通しであった。

それを察してか、しばらくして、お爺ちゃんが吾輩にポツンと言った。

爺ちゃん:これからは、ご先祖様のことを、たまには思い出してあげるのだよ。

そうすれば、きっと、ご先祖様も喜んでくれるよ。

だって、生きることに精一杯で、一寸先は闇のこの世とは違い、

ワシのいるあの世は、時間という観念や音がまったくないフリーズしている世界なんだ。

だから、あの世にいる人達は、この世からたまに送られてくる想いをとても楽しみに待っている。

そしてさらに、爺ちゃんから、びっくり仰天するような、発言が飛び出したのである。

爺ちゃん:ああ~そろそろ、あの世に帰る時がやって来たようだ。

閻魔様がお呼びだ。

実は今、ワシは、三途の川の近くの関所で、閻魔(えんま)様の第1秘書をしている。

そこは、閻魔様が亡くなった人達をどの世界(地獄界等)に送るか詮議(せんぎ)し、言い渡す所なのだ。

なぜ、ワシが、そこで第1秘書をしているかって?

昔、ワシは死んで、閻魔様の前で裁きを受けた。

ワシは、若気(わかげ)の至りで、今でも、恥ずかしくて

とても人には言えないような悪さをしたことがあった。

(【カメ子のひとりごと】に掲載しています)

だから、ワシは閻魔様の前で裁きを受けているとき、地獄に行くことを覚悟していた。

ところが、閻魔様の計らいで、どうにか地獄行きを免れた。

だから、今は、閻魔様に恩返しをするつもりで、そこで働いている。

そのお勤めをし、それが終われば、あの世の世界に戻ることになっている。

じゃ、ちょっくら、宮仕えに行くとしよう。

カメ子。たまには、ワシのことも思い出してくれよ。

その時は、いつでも、夢の中に出て相談にのってあげるからな。

お爺ちゃんは、そう言い残し、再び白いモヤの中に消えていった。

そして、しばらくすると、モヤの向こう側には、いつもの水槽の壁と人間のいびきが聞こえてきたのだ。

ああ~ようやく吾輩は夢から目覚めてきたようだ。

しばらくして、吾輩は、今回の夢を思い出してみた。

すると、今度の夢は、今までになく、かなりリアルであった。

やっぱり、今回現れた爺ちゃんは、妄想の創造物ではなく、本当の爺ちゃんが、

あの世から現れてきたかもしれないな。

そうだとすると、あの時のお爺ちゃんとの約束は、絶対に果たさなくてはならぬのか?

ああ、爺ちゃんとの約束を簡単に引き受けてしまった。

どうしよう?

吾輩が言っても、主人にはカメ語は通じないだろうなぁ?

今、主人は、水槽の向こう側で、大きないびきをかいて寝ている。

ああ~困った。困った。

一体どうしたらいいだろう?

考えたが、全然、良い考えが浮かばない。

ああ、そうだ、良いことを思いついた。

 

吾輩は、もう一回寝て、これからどうしたらいいか?を

考えることにした。

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